キャッシュレスへの対応や、直前キャンセルやノーショー(無断キャンセル)への対策の一環として、「事前決済」を導入する飲食店や小売店が増えつつあります。

そして、本コラムでは国内における事前決済の導入事例を4つご紹介します。

【本コラムでご紹介している事例】
その1:レジに並ばず、テーブルで決済完了〜デニーズでの事例〜
その2:バーコードを読み取れば、店内のどこでも決済可能〜ローソンでの事例〜
その3:車検も事前決済の時代〜カービューでの事例〜
その4:券売機前の混雑緩和のために事前決済を導入〜富士急行での事例〜

事前決済導入のメリット

予約やオーダーと同時に決済ができる事前決済。飲食店や小売店に導入することで、下記のようなメリットの獲得を期待できます。

・直前キャンセルやノーショーへの有効なリスク対策になる
・レジ待ち時間などが短縮でき、お客様の来店~退店までがスムーズに
・キャッシュレスに慣れた訪日外国人客の取り込みが期待できる
・予約時にお客様の情報を取得することで、顧客管理施策の精度が上がる

各メリットの詳しい解説はコチラ!

そして、次項では、こうしたメリットを持つ事前決済を実際に導入した企業の事例を紹介します。

事前決済の導入 4つの事例

その1:レジに並ばず、テーブルで決済完了〜デニーズでの事例〜

デニーズでは、特にオフィス街の店舗において、平日のランチタイムにビジネスマンの来客が集中してしまうことで発生するレジの混雑が課題となっていました。

この課題を解消するために導入した「デジタル注文決済サービス」は、お客様がテーブルに記載されたQRコードをスマートフォンでスキャンすることで料理メニューが掲載されたWebページに遷移し、店員を呼ばなくてもオーダーができる仕組み。オーダー後は決済画面に移り、クレジットカード決済やキャリア決済を行うことで、テーブルで会計を済ませることができます。

このように飲食店に事前決済を導入することで、お客様のレジ待ちによる混雑を解消することができます。また、同時に業務効率化回転率の向上、さらには顧客満足度の向上といった効果も見込めるでしょう。

事前決済
※1:セブン&アイ・フードシステムズのニュースリリースより

その2:バーコードを読み取れば、店内のどこでも決済可能〜ローソンでの事例〜

コンビニ大手のローソンは、店内ならどこでも決済が可能なセルフ決済サービス「ローソンスマホレジ(※2)」の導入店舗エリアを拡大しています。

ローソンスマホレジとは、事前にアプリをスマートフォンにダウンロードしておき、商品バーコードを読み取ることで決済できるシステム。Apple Payや楽天ペイのほか、LINEペイやクレジットカードといった決済手段に対応しています。

レジスタッフの業務を削減し、少人数体制でのオペレーションを確立できれば、深刻化するコンビニ業界の人手不足への有効な対策となるでしょう。

※2:ローソンスマホペイから名称変更


※3:ローソンのサイトより

その3:車検も事前決済の時代〜カービューでの事例〜

Yahoo!の完全子会社である株式会社カービューが提供する車検比較サービス「カービュークリア車検」にも、事前決済が導入されています。

カービュークリア車検は、複数事業者の車検費用見積りを取得し、比較できるサービスです。さらに依頼先の事業者を決定した後は、クレジットカードを利用した事前決済が可能。見積もりから決済までWeb上で行えるワンストップサービスを実現しています。

事前決済を導入する際の課題のひとつとして「サービス終了時に支払い費用が変動する可能性がある」といったケースがありますが、カービュークリア車検では、追加整備や部品交換などの追加費用が発生した場合、カービューが負担することで、この課題をクリアしています。

その4:券売機前の混雑緩和のために事前決済を導入〜富士急行での事例〜

富士急行株式会社は、Yahoo!が提供する電子チケットサービス「PassMarket」を利用して、同社が運営する「~河口湖~富士山パノラマロープウェイ」のチケットが事前決済で日時指定予約・購入ができるサービスを提供しています。

これはロープウェイ混雑時の待ち時間を解消するために導入されたサービスで、事前に往復乗車券を購入したお客様は、当日の乗車待ち列に並ぶ必要がなく、優先的に乗車することができます。

事前決済の効果を最大限に発揮するためには、利用するユーザーを増やすことが不可欠ですが、この事例のように優先サービスなどの付加価値を加えることで、利用促進を期待できます。


※4:~河口湖~ 富士山パノラマロープウェイのサイトより

まとめ

本コラムではタイプの異なる4つの事前決済の導入事例をご紹介しました。

このように事前決済は業務効率化などの効果が期待できますが、一方で初めて利用するユーザーにとっては、セキュリティや決済にかかる手間などが障壁となっているケースも少なくありません。

そのため、事前決済を導入する際には、ユーザーにハードルの高さを感じさせないようなシステム選定が欠かせません。具体的には、スマホの指紋認証や顔認証によってパスワード入力の煩わしさを省くなどの機能が搭載されているシステムが好ましいでしょう。

そうしたシステムのひとつとして、株式会社Samuraiでは「Samurai Order」を提供しています。前述した機能はもちろん、クーポン発行やポイントサービス、多言語対応など、豊富が実装されています。

「事前決済を利用することで、自店舗の課題を解決したい」とお考えの方は、ぜひ一度お問い合わせください。

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