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APIとは?APIの基礎知識を解説!
APIとは、「アプリケーション・プログラミング・インターフェース(Application Programming Interface)」の略で、ソフトウェアやプログラム同士をつなぐインターフェースのことをさします。
わかりやすくいうと、ソフトウェア上に外部とやりとりできる窓口を作り、機能の一部を別のソフトウェアやプログラム上で利用できる状態にするということです。
ユーザーがサービスを使用する際に、APIを意識することはほとんどありませんが、実はAPIは幅広く使われていて、我々の日常生活に深く浸透しています。
店舗のWebサイトに、Google Mapの地図が表示されていることがありますよね。この場合、このWebサイト上でGoogle Mapを使用するときと同じ操作ができますが、これを可能にしているのがAPIです。
また、Webサイトにログインする際にGoogleやFacebookなどのアカウントでログインする場合や、電子マネーで買い物をする場合なども、APIで情報をやりとりしているのです。
API連携〜仕組みや特徴を知ろう!~
APIでソフトウェア同士をつなぐことを、「API連携」といいます。
API連携は、サービスの利用者側が行う「リクエスト(要求)」と、提供側が行う「レスポンス(応答)」で成立します。
APIの提供元は、リクエストに対してどのようなレスポンスを返すのか、あらかじめルールを設定する必要があります。
利用者はそのルールに基づいてコードを作成することで、APIを連携することができるのです。
以前は、たとえばAとBのサービスがあるとして、Aのサービス上でBのプログラムを利用したいような場合、Bのプログラムを一から開発しなくてはなりませんでした。
それがAPIの登場以降は、Bのプログラムを開発しなくても、API連携をすることで簡単にサービスを利用できるようになったのです。
API連携する際のメリット・デメリットとは
API連携する際のメリット・デメリットをそれぞれ見ていきましょう。
API連携のメリット
API連携には、主に以下のようなメリットがあります。
開発の効率化
API連携することでプログラムを一から開発する必要がなくなるので、開発の効率化ができます。
開発コストの削減
開発が効率化できることで、コスト削減にもつながります。
また、APIの多くは無料で公開されているので、APIを利用することで開発にかかる期間や費用を大幅に減らすことができます。
セキュリティの向上
自社で開発したサービスでは、セキュリティへの対応も自社で行う必要があります。
APIで既存のセキュリティレベルが高いシステムを利用すれば、自社で対応するよりも高度なセキュリティが確保できます。\
API連携のデメリット
たとえば、APIを提供する側がサービスの提供をやめてしまうと、そのサービスを利用する側のサービスにも影響が生じます。
APIを提供する側のサービスに仕様変更などがあった場合も、自社のサービスにその影響が及ぶかもしれません。
メリットとしてあげた「セキュリティ対応」に矛盾するようですが、APIを提供する側になんらかの不具合が生じると、利用側にも不具合が発生する可能性があります。
そのような場合、自社から障害に対する対応ができません。
また、サーバーに障害が発生した場合も、連携に問題が生じることが考えられます。
いずれにしても、不具合が起きた場合の想定と対応を考えておく必要があるでしょう。
API連携の実装の流れをわかりやすく解説!
その利便性から、今後ますます実装する機会が増えるであろうAPI連携。実装の手順は以下のようになります。
ユーザー登録
提供を受けたいAPIのユーザー登録を行います。
APIの登録には審査が必要になるものもあります。その場合は審査が完了するまでに最短でも1~2日かかるでしょう。
キーとシークレットを取得する
APIには、「APIキー」と「シークレットキー」が必要となります。
APIキーはアプリケーションやユーザーの識別に使われるコードです。APIを利用するユーザーやソフトウェアを追跡し、悪意のある利用を防ぐために使用されます。
ソフトウェアと連携する
取得した「APIキー」と「シークレットキー」を登録し、利用するソフトウェアと連携します。
実装
仕様にそって機能を実装します。
API連携の具体的な事例をご紹介!
いまや様々な分野で活用されているAPI。最近では、Yahoo、Googleマップ、Amazon、Chatwork、Facebook、LINE、YouTube、楽天、ぐるなびなど、実に多くのサービスがAPIを活用しています。
その具体的な事例をいくつかご紹介します。
SNS
APIを活用する最も身近な事例として、SNSがあげられます。
Facebook、Instagram、Twitter、LINEなど、それぞれがAPIを発行しており、API連携を利用したログイン認証、商品紹介、集客などの目的で活用されています。
たとえば、Instagramでは、APIを利用することで特定のハッシュタグを使った投稿だけWebサイトに表示したり、指定した範囲内での投稿だけWebサイトに表示するといったことが可能となり、集客に有効に活用することができます。
フードデリバリーサービス
近年、急速に普及した、「Uber Eats」などのフードデリバリーサービス。
フードデリバリーサービスのような仕組みを作ろうとすると、店舗と配達者をマッチングする機能、地図機能、配達者とユーザーが連絡をとる機能、決済機能などが必要となります。
これらを一から作るとなるとたいへんな手間とコストがかかります。
このような場合にAPIを利用することで、それぞれの機能をいわば部品として連携することができ、複雑なシステムの構築に役立っています。
総務省
総務省は気象や人口に関するデータなど、多彩な統計情報をデータベース化していて、そのデータをAPIで開放しています。
これにより、日本に関する統計データを、API連携することで無料で活用することができます。
非エンジニア必見!API連携は簡単に導入可能?
異なるシステム間でデータをやりとりする際に用いられる方法として、他に「CSV連携」があります。
「CSV」とは、データをカンマで区切ったものです。互換性が高いCSV形式でダウンロードしたデータを、別のシステムでアップロードすることでデータのやりとりを可能にします。
データの数値や情報は正確ですが、ダウンロード・アップロードは手動で行わなければなりません。
これに対し、API連携は、自動で既存のサービスと外部のサービスとのデータを連携を可能にするのです。
APIを利用することで、大幅な業務の効率化がはかれます。
ただし、APIはさまざまな機能の導入を比較的簡単にしてくれますが、よくわからないまま導入を進めると、業務効率を逆に悪化させてしまうこともありえます。
APIを導入する際は、事前にしっかりと分析し、必要であれば専門家のサポートを受けることも検討しましょう。
APIをうまく活用することで、より便利、快適にサービスの構築が可能になるでしょう。
外部連携をシステムの開発をするには
今回はAPI連携に関してご紹介してきました。
Webサービスなどを展開する上で、外部との連携は欠かせません。API連携を活用することで、コストの低減とサービスの向上の両立が可能となります。
Samuraiでは、自社や外部サービスとの連携の実績が多数あります。サーバ間のデータ連携の構築に関するご相談は、下記よりお気軽にお問い合わせください。
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