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BOPISって何?ECサイトで購入したものを店舗で受け取れるサービスのことです!
「BOPIS」とは「Buy Online Pick-up In Store」の略で、「ボピス」と読みます。
ECサイトで購入した商品を、自宅ではなく、リアルな店舗で受け取ることができるサービスで、近年注目を集めています。
似たようなサービスに「Click & Collect(クリック&コレクト)」があります。
大手小売チェーンのウォルマートがEC最大手のアマゾンへの対応策として導入したクリック&コレクトから派生して誕生したのがBOPISです。
クリック&コレクトはECで購入した商品を「自宅以外の場所」で受け取るサービスで、自宅でなければ店舗はもちろん、コンビニや宅配ボックスなどでの受け取りが可能です。
対してBOPISは、あくまでECで購入した商品を「店舗」で受け取るサービスとなります。
たとえば、BOPISは以下のような流れになります。
- ユーザーはオンラインで商品を注文し、希望の受け取り店舗と受け取る日時を指定します。
- 事業者側は指定された商品が店舗にあれば、その商品を用意し、梱包します。店舗に商品がない場合は、その商品を発送します。梱包した商品は受け取りカウンターや専用のロッカーに設置します。
- ユーザーは店舗で商品を受け取ります。
このような流れで、BOPISはECサイトによる通販的な側面と、消費者の新しい生活様式に対応したショッピングを提供するのです。
BOPISはなぜ人気に?需要が増えた背景とは
現代では生活のスタイルが多様化し、ECサイトで注文した商品を自分の好きなタイミングで受け取りたいと考える人が増えています。
BOPISであればそのような消費者のニーズに応えることができ、実店舗の営業時間内であれば(一部店舗では営業時間外であっても)いつでも商品の受け取りが可能になります。
BOPISはインターネットやスマートフォンの普及に伴い、ショッピングのリアルタイム化が進んだことで誕生したシステムです。
すでに欧米や中国では、2016年ごろから小売業や飲食業を中心に導入が進んでいました。
日本で注目を集めるようになったのは、やはり新型コロナウイルスの流行が始まってからです。
コロナ感染のリスクを減らすため、ECサイトで買い物をする人が増えましたが、その中でもさまざまなニーズがあり、商品の受け渡し方法にもバリエーションが求められるようになりました。
商品を好きな時に店舗で受け取りたいけど、感染症対策のために店舗に滞在する時間を減らしたいという消費者のニーズにマッチし、注目度が高まっています。
また、事業者側にとっては、このところ店舗で購入する機会が減っていた消費者に来店させるきっかけになるとして注目されています。
BOPISの導入前に!メリットとデメリットをチェック
BOPISには、事業者にとっても消費者にとってもそれぞれメリットがあります。
消費者のメリット
- 店舗に自分で取りに行くため、送料がかかりません。時間を気にせずに買い物ができ、自分の好きなタイミングで商品を受け取ることができます。
- 店舗で商品を探すより、ECのほうが簡単に商品を探せますし、店舗に行く前に確実に商品を確保できます。
- 商品を探す時間、決済にかかる時間を短縮し、結果として店舗に滞在する時間を短くできます。
- 自宅に送ってもらう場合と違い、商品をその場で確認できるので、もし不備があればその場で返品できます。
事業者のメリット
- EC事業者との差別化ができる。
- 消費者のニーズに柔軟に対応できる。
- 店舗に来てもらうきっかけを作り、新しい顧客を取り込むきっかけとなります。
- 消費者が店舗に来ることで、ついでに他の商品を購入する機会も増えます。
- 商品を発送すると、送料がかかり、送るための手間がかかります。BOPISでは店舗に商品の在庫があれば発送そのものが必要なくなりますし、在庫がなくても店舗に送るだけの手間ですみます。
BOPISの導入には何が必要?条件を解説
近年、海外ではBOPISを導入する事業者が増え、売り上げも好調に推移しています。
とはいえ、日本ではまだまだ導入する事業者は少ない状況です。
その理由として、BOPISを導入するには、いくつかの条件が必要となります。
まず、ECサイトと実店舗が必要となります。
そのうえで、注文データをスムーズに管理して、更新が日常的に行われる仕組みを作り、商品を素早くピックアップできる体制を作らなくてはなりません。
ECサイトと実店舗との連携が重要となるので、ECサイトの商品と在庫のデータをしっかり管理できるシステムも必要です。
これは当たり前のようでいて、意外と雑にしている店舗も多いもの。その場合は導入するには店舗の在庫管理を根本的に見直す必要があるでしょう。
失敗しない!BOPISの導入事例をご紹介
最後に、日本でBOPISに取り組んで、成功している事例をご紹介しましょう。
ヨドバシカメラ
家電量販店の大手であるヨドバシカメラでは、店舗在庫の有無をECサイトで公開しており、店舗在庫がある場合は注文してから30分で店舗受け取りが可能なサービスを行なっています。
一部の店舗では営業時間外でも受け取り可能な窓口を設置し、24時間いつでも受け取り可能となっています。
ウォルマート
小売大手のウォルマートでは、店舗内での受け取りサービスと、店舗に入ることなく駐車場で受け取れるサービスを提供しています。
店舗内での受け取りでは、窓口だけでなく、受け取り専用のロッカーや自動ピックアップマシーンが設置されています。
株式会社ワークマン
株式会社ワークマンは、作業服の専門店です。
ワークマンでは早い段階からBOPISを導入し、店舗受け取りを行なっていました。
オンラインストアで購入した消費者のうち、実に65パーセントもの人が店舗に来店したといいます。
BOPISを導入するにあたっては、店舗を主軸とした受け取り、取り置き、迅速な連絡というサービスの仕組みを刷新しました。
消費者側からは、店舗在庫が ECサイトで確認できるようになっています。商品が店舗にあれば、店舗で商品を用意します。ない場合は迅速にECセンターから商品を店舗に配送し、注文から最短で3時間での受け取りが可能となっています。
スシロー
回転寿司チェーン店のスシローでは、オンラインで商品を注文し、次の日に店舗に行くと、スマートロッカーで商品を受け取ることができます。
決済は事前に済ませておけるので、消費者は店員と接触することなく商品を受け取ることができます。
無印良品
無印良品では、ECサイトから注文した商品を実店舗で受け取る際、商品の状態の確認や、試着をすることが可能です。
返品はその場で対応してもらえるので手間がかかりません。
BOPISは現在、注目を集めるサービスですが、実際に導入している事業者はまだそれほど多くはありません。そのため、早い段階でBOPISを導入すれば、他社との差別化が可能です。
BOPISをうまく活用することで、より多くの消費者に利用してもらうことが期待できます。
これからは小売業が生き残っていくために欠かせない要素となっていく可能性を秘めているといえるでしょう。
BOPISを活用したシステムの開発には
BOPISについて、ご説明させて頂きました。
BOPISは、店舗とオンラインの融合の一つともいえ、既存の店舗資産が活かせるのが大きなメリットです。ECサイトを運営するにも、ECサイト自体がそれなりにコストが発生するため、既存の資産を活かしたBOPISは双方にメリットがあります。
なお、BOPISの構築には、ECサイトと店舗双方に使いやすいシステムである必要があり、構築には精通した業者に依頼するのをお勧めいたします。
Samuraiでは、システムの構想段階からの相談が可能で、ご要望に合わせた提案も可能です。ぜひお気軽にお問い合わせください。
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