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モバイルオーダーアプリが注目されている理由
飲食店業界におけるモバイルオーダーは、現在注目されているサービスの1つです。別コラムにてご紹介しておりますが、以前にもまして導入の必要性が叫ばれているのが現状です。「Rakuten Ready」の発表したデータによると、飲食店全体の売上のうちモバイルオーダーが占める割合は、1%(2015)から10%(2020)にまで成長しています。
ここまでモバイルオーダーが注目されるようになった背景として、さまざまな理由が挙げられます。
1つ目の理由は「スマートフォンの普及」です。
飲食店の公式アプリを通じて、スマホから料理を注文するというかたちのビジネスを行うハードルが大きく下がりました。
2つ目の理由は「キャッシュレス決済の普及」です。
クレジットカードや電子マネー、QRコード決済といったキャッシュレス決済も近年著しい成長を遂げている分野です。モバイルオーダーは、スマホに登録したキャッシュレス決済から支払いができる利便性が高く評価されています。さらに、新型コロナの影響による感染症対策の意識向上もモバイルオーダー需要を後押ししています。モバイルオーダーによって、対面での接触や店内の滞在時間を大幅に減らすことができるため、感染を防止しながら外食を楽しめる手段として利用者が増えているようです。
そこで、本コラムでは改めてモバイルオーダーのメリット・デメリットを、店舗型ユーザー側それぞれの視点からまとめてご紹介させていただきます。
モバイルオーダーの店舗側のメリット
モバイルオーダーの店舗側のメリットとしては主に以下の7点が挙げられます。
- 回転率が向上する
- 客単価が向上する
- 業務効率の向上+人手不足解消
- 感染症対策を徹底しながら営業できる
- 他言語対応で顧客層を広げられる
- 導入コストが安い
- 販促機能やクーポンなどでリピートが期待できる
では、それぞれのポイントについて詳しく見ていきましょう。
回転率が向上する
モバイルオーダーを導入することで、ご飯時などのピークタイムでも回転率を維持することができます。
通常の店内営業では、席数と滞在時間によって回転率の上限が決まってしまいますが、モバイルオーダーであれば、テイクアウトにも対応できるため回転率を上げられます。
ランチタイムで席が埋まっていると、新規客を逃してしまう可能性もありますが、モバイルオーダーであれば席数や時間帯に関係なく料理を提供し続けられます。
客単価が向上する
ECサイトでお買い物をすると、ついつい買いすぎてしまうご経験はありませんか?実店舗でも、クレジットカードが使えるからと値段を気にせず買いすぎてしまったことはありませんか?
モバイルオーダー導入店舗でも、どうやら同じような傾向があるようです。
注文時にトッピングやサイドメニューを追加する顧客が多く、店頭注文に比べて客単価が20〜30%近くも上昇した店舗もあるようです。
業務効率の向上+人手不足解消
注文から支払いまでをスマホアプリ上で行い、店内では商品を手渡すだけで済むため、業務の大幅な省略が可能です。
通常の店内営業では「席までの案内」や「注文」「配膳」「レジでの支払い」など、全ての業務で人を割かなければなりませんでした。
モバイルオーダーなら接客業務は「料理の受け渡し」のみに絞れるので、店員の作業負荷を減らすことができるでしょう。
業務を最小限に減らすことができれば、より少ない人数でも営業が可能になるため、飲食店の人手不足問題にも貢献します。
感染症対策を徹底しながら営業できる
コロナ禍における感染症対策は飲食店にとって非常に重要です。
モバイルオーダーを導入すれば、対面での接触や店内の滞在時間を減らすことができるため、感染を予防しながらの営業が可能になります。
複数人での会話を伴う外食は特に感染リスクが高いとも言われています。また、接客での会話を「商品の受け渡し」のみに減らすことでより安全なサービス提供を実現できます。
他言語対応で顧客層を広げられる
他言語対応のモバイルオーダーアプリを導入すれば、日本語話者以外の客層も取り込むことができます。
日本語が分からない方にとって、日本の飲食店を利用するのはハードルが高いと言えるでしょう。
アプリで英語や中国語などに対応していれば、日本語が分からない方でも注文が可能になり、顧客層を広げられます。
モバイルオーダーの導入は、インバウンド需要を狙う飲食店の方にもおすすめなのです。
導入コストが安い
モバイルオーダーサービスは導入コストが安いのもメリットとして挙げられます。
初期費用、固定費用、手数料はサービスによって異なりますが、負担にならない金額で始められるサービスもあるので気軽に導入できるでしょう。
販促機能やクーポンなどでリピートが期待できる
注文や決済を行う店舗アプリを通じて、新メニューやキャンペーンの情報を利用者に提供したり、クーポンを配布したりすることでリピート客の獲得に繋げられます。
特にモバイルオーダーのアプリを導入した場合は、ポップアップで通知がされることで、ユーザーに対して確実にクーポンの配布が可能です。
また、顧客の利用データを元にしたマーケティングを展開することもできるでしょう。
モバイルオーダーのユーザー側のメリット
モバイルオーダーのユーザー側のメリットとしては以下の4点が挙げられます。
- アプリからゆっくり選べる
- 店内での待ち時間が減る
- 受取時間を指定して注文できる
- クーポンが使えてお得
それぞれのメリットについて詳しく見ていきましょう。
アプリからゆっくり選べる
アプリからメニューを見て注文が決められるので、列の後ろを気にして焦る必要がありません。
ファストフード店でメニューを見ながら「どれにしようか」と迷った経験が方は多いでしょう。
モバイルオーダーならアプリ上のメニューをじっくりと見られるので、自分の食べたいメニューを確実に決めることができるでしょう。
店内での待ち時間が減る
アプリ上で注文と決済を済ませておけば、お店では料理を受け取るだけなので、店内での待ち時間が大幅に減ります。
店内注文だと列に並ぶ必要もありますし、支払いの手間や料理が出来上がる待ち時間も加わります。
モバイルオーダーなら注文と決済を事前に済ませてからお店に行き、料理を受け取るだけなので待ち時間のストレスも軽減できるでしょう。
受取時間を指定して注文できる
注文時に受け取り時間を設定できるのもモバイルオーダーの魅力です。
例えば、朝アプリから注文をして昼に受け取ってランチを楽しむといった使い方もできます。
空いた時間にパパッと注文して、指定した時間に受け取れる利便性の高さは忙しい方にもぴったりです。
クーポンが使えてお得
店舗アプリにモバイルオーダー機能だけではなく、クーポン機能が備わっていれば、よりお得に飲食店を利用することができます。
「クーポンがある」というだけでお店を利用する理由にもなるでしょう。
さまざまな機能を1つにまとめられるスマホアプリという特性を活かすことで、ユーザー側もお得に外食が楽しめるようになります。
もしも、モバイルオーダーについて詳しい資料をご希望の方は、下記から請求が可能です。

モバイルオーダーアプリを導入する際の注意点、デメリット
モバイルオーダーを導入する際の注意点やデメリットは以下の3点です。
- 業務オペレーションの研修が必要
- 調理時間の長い飲食店には向いていない
- POSレジとの連動
メリットだけでなくデメリットを把握した上でモバイルオーダーを導入してみましょう。
業務オペレーションの研修が必要
モバイルオーダーではアプリを通じて入った注文を店内で確認し、ユーザーが来店するのに合わせて料理を仕上げる必要があります。
通常の店内営業とはオペレーションが異なるので、導入の際には業務の研修を行わなければなりません。
また、店内注文とモバイルオーダーの受け渡しの窓口を分けるなど、店内での導線の整理も行う必要があるでしょう。
調理時間の長い飲食店には向いていない
アプリから注文し、店内で料理を受け取るモバイルオーダーの特性上、提供まで長い時間のかかる飲食店には不向きです。
例えば、注文から30分後の受け渡しをする場合、調理時間が1時間かかるメニューだと来店のタイミングで料理を受け渡すことができません。
POSレジとの連動
モバイルオーダーは、単体で利用できるものが主流となります。POSレジとの連動も可能ではありますが、カスタマイズなどの改修が必要となり、低コストのメリットが薄まってしまいます。
見方を変えれば、コストをかけることによりPOSレジとの連動も不可能ではありません。
モバイルオーダーアプリ導入までの流れ
モバイルオーダーを店舗に導入するまでの流れは下記の通りです。
- モバイルオーダーシステムに申込みをする
- モバイルオーダーシステム用の店舗ロゴなどを登録する
- 店舗情報や決済方法、営業日、メニューなどを登録する
- 業務のオペレーション研修を行う
- モバイルオーダー開始
細かい仕様はサービスによっても異なりますが、基本的には店舗情報の登録を行い、オペレーション研修を行えばサービスを開始することができます。
なお、モバイルオーダーのお申し込みは、下記からも可能です。
モバイルオーダーアプリを利用した注文の流れ
モバイルオーダーアプリの利用から注文までの流れは下記の通りです。
- アプリから料理を注文する
- アプリ上で決済を済ませる
- ポップアップで準備完了の通知を受け取る
- 指定した時間に来店する
- 料理を受け取る
注文や支払いが非接触で行える上に、待ち時間も少なく、店内の滞在時間も最小限にできるのが魅力です。
モバイルオーダーアプリの導入事例
モバイルオーダーの代表的な導入事例をご紹介します。
3つの大手飲食店チェーンで導入されたモバイルオーダーアプリを詳しく見ていきましょう。
マクドナルド
マクドナルドは2019年にモバイルオーダーを開始しました。公式サイトやアプリからの注文でレジに並ぶ必要なく商品を受け取れるのが魅力です。
店外注文だけでなく、店内の座席からアプリを通じて注文する機能も搭載されているので、レジでの待ち時間も不要になりました。
ご案内ページ:https://www.mcdonalds.co.jp/shop/mobileorder/
KFC
KFCは、2015年からモバイルオーダーの提供を開始している飲食チェーンです。
厳密には公式サイトを通じた「ネットオーダー」なのですが、スマホのブラウザからサイトにアクセスして注文することもできます。
テイクアウト注文だけでなく、デリバリーにも対応しており、受け取り日時も指定できるため、クリスマスシーズンには重宝します。
ご案内ページ:https://www.kfc.co.jp/lp/ljl/
松屋
松屋では2020年からアプリ注文と事前決済が可能な「松屋モバイルオーダー」の提供を開始しました。
スマホで注文と決済が可能で券売機を使う必要もなく、商品の受け取りが可能になっており、混雑時の待ち時間短縮が期待されています。
公式アプリ上では時間指定注文やデリバリー注文にも対応しているので、都合に合わせて便利に使えるのが特徴です。
ご案内ページ:https://www.matsuyafoods.co.jp/whatsnew/topics/23850.html
大手と同様のサービスを手軽に導入
キャッシュレス化の流れやコロナ禍という背景もあり、モバイルオーダーは急速に普及が進みつつあります。メリットとデメリットがあるため、すぐに導入しないとしても、今のうちに検討だけはしておくことをおすすめします。
なお、Samuraiは、とりわけ事前決済およびキャッシュレス決済ソリューションに力を注いでまいりました。豊富な導入実績がありますので、初めてモバイルオーダーの導入を検討する店舗の事業者様にも、現状やニーズに合わせた適切なアドバイスをすることが可能です。
また、Samuraiのソリューションはアプリ型のため、ロゴをご用意いただくだけでオリジナルアプリが簡単かつ迅速につくれます。ポイントやクーポン配信などの施策も手軽に打つことができるほか、スタンプカードの機能もあり、しかもそれらをプッシュ通知できるためリピーター獲得には最適です。もちろんセキュリティ対策も万全ですので、ぜひお気軽にお問い合わせください。

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