2019年10月の消費増税にあわせて始まった「キャッシュレス・消費者還元事業」。キャッシュレス決済へのポイント還元が行われるこの事業は、消費者・事業者双方から注目されています。

一方で、国内すべての店舗でポイント還元を受けられるというわけではなく、あくまでも対象となる店舗でキャッシュレス決済を利用した場合のみポイント還元を受けることができます。

そして、対象店舗は経済産業省(以下 経産省)の公式アプリ「ポイント還元対象店舗検索アプリ」で検索可能です。本コラムでは、このアプリについて詳しく解説していきます。

2019年10月からスタートした「キャッシュレス・消費者還元事業」

「キャッシュレス・消費者還元事業」は2019年10月1日、消費増税と同時に始まった経産省の主導のポイント還元支援制度です。

この制度は、2019年10月1日から2020年6月30日までの間、対象店舗でクレジットカードや電子マネー、QRコード決済などのキャッシュレス決済を利用すると、中小店舗では5%、コンビニエンスストアなどのフランチャイズ店舗では2%のポイントが還元されるというものです。

「キャッシュレス・消費者還元事業」の詳しい説明については、こちらの記事をご覧ください。

対象店舗を探せる経産省の公式アプリ「ポイント還元対象店舗検索アプリ」

冒頭で述べた通り、同事業によってポイント還元を受けることができる店舗は限られています。とはいえ、その数は2019年10月21日時点で約61万店にのぼります。そのため、消費者目線からすると、どの店舗が対象となっているのかを把握することは容易ではないと言えるでしょう。

そこで、経産省主導で「ポイント還元対象店舗検索アプリ」がリリースされることになりました。このアプリは、ポイント還元の対象となる店舗を地図上で探すことができるマップアプリです。対象となっている各店舗の場所がわかるだけではなく、ポイント還元率や利用可能な決済手段も調べることができます。

「ポイント還元対象店舗検索アプリ」は、2019年9月20日に配信を開始。2019年10月現在までに、iPhone版とAndroid版がリリースされています。

「ポイント還元対象店舗検索アプリ」の使い方

「ポイント還元対象店舗検索アプリ」の使い方は、次の通りです。

アプリをインストール後、利用規約に同意し、位置情報の取得を許可すればすぐに使い始めることができます。個人情報を入力したり、会員登録をしたりする必要はありません

アプリを立ち上げると現在地周辺の地図情報が表示され、ポイント還元の対象店舗の場所が黄色のピンでマークされます。

この黄色のピンをタップすると店舗情報やポイント還元率が表示され、さらにその店舗情報を上方向にスワイプすると、利用可能な決済手段を確認できます。

さらに、地図上の任意の位置で「このエリアで再検索」をタップするとその位置周辺の対象店舗を表示できるほか、「現在地」マークをタップすることで現在地周辺の対象店舗を表示することもできます。

キャッシュレス決済

「ピンはあるのにお店がない!」すでに不具合の報告も…

前述した通り、「ポイント還元対象店舗検索アプリ」は会員登録不要で利用できる利便性の高いアプリです。一方で、リリース後には店舗情報の入力ミスが約2万件あったことが判明(※)。そうしたミスに起因して、利用者から「ピンの位置と実際の住所が一致しない」や「同一店舗が複数表示される」といった、複数の不具合が報告(※)されています。

(※) 経産省 キャッシュレス・ポイント還元事業に関する直近の状況について公表しました

また、利用者からは「店舗の検索機能が実装されておらず使いにくい」といった不満の声も挙がっており、「ポイント還元対象店舗検索アプリ」にはまだまだ改善の余地が残されていると言えそうです。

不具合への対応は進んでいるものの、制度終了後の運用は未定

こうした声を受けて、経産省は入力データの修正を開始。大幅な修正とアップデートを発表しており、「ポイント還元対象店舗検索アプリ」は今後も改善が進んでいくと予想されます。

その一方、このアプリは「キャッシュレス・消費者還元事業」にあわせてリリースされたものであるため、この制度の期間中のみの運用にとどまる可能性があります。そのため店舗を運営する事業者側には、制度の終了期限である2020年6月以降を見据え、キャッシュレス決済ユーザーを独自に囲い込む施策を実施することが求められます。

そして、そのような施策の実行に役立つのが、株式会社Samuraiが開発した「Samurai Order」です。

SaaS型のスマホアプリである「Samurai Order」は、コアとなるキャッシュレス決済機能の他にも様々な機能を搭載。その1つが、GPSを利用した店舗検索機能です。顧客はアプリを経由して現在地付近の店舗をすぐに探し出すことが可能で、さらに各店舗の営業時間や取扱商品などを表示することもできます。

その他、クーポンやポイントカードといった顧客の「リピーター化」を促す機能も搭載しており、キャッシュレス決済を通した顧客の囲い込みも期待できます。

本コラムをお読みいただき、「Samurai Order」に興味を持った方は、ぜひ一度お問い合わせください。

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